「遺族基礎年金」が2014年4月の法改正より前に妻と死別した父子家庭に支給されないのは、男女平等に反し、憲法14条違反であるとして、福井市の父子が国を相手に、計約320万円の国家賠償を求める訴訟を27日までに福井地裁に起こした。

 訴状などによると、母親は1998年に死去し、60代の父親は2003年から2級障害基礎年金を受給。04年に遺族基礎年金の支給を国に請求したが、改正前の国民年金法では対象を「子どものいる妻」または「子ども」としていたため、認められなかった。

 父親は「障害者は平均的な健常女性と比較して高収入を得られる見込みに乏しい」と指摘。妻を亡くした男性に、収入に関係なく男女差のみで同年金を支給しないのは合理性がないと訴えている。

 20代の長男は、生計を同一にする父親がいるとして、母親の死去後、同年金の受給資格を停止された。親に生計を維持できる収入がない場合、資格停止にすべきではないと主張している。

 厚生労働省年金局は「訴状の中身を確認できていないのでコメントは差し控えたい」としている。

 14年の国民年金法改正では、遺族基礎年金が支給される父子家庭は、14年4月以降に父子家庭となった場合に限るとした。

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