登山シーズンを迎えた福井県。「越前五山」の文殊山(手前)や日野山(右奥)がにぎわいそう=4月5日、福井新聞社ヘリから撮影

 さあ、山へ行こう—。大型連休(GW、ゴールデンウイーク)が始まった。今年は泰澄大師が開いたとされる「越前五山」では白山開山1300年の記念行事も予定されている。新緑や花々、残雪が出迎える「うららの山」へ登りませんか。

 「越前五山」は白山(石川・岐阜県)のほか、越知山(越前町)、日野山(同県越前市)、文殊山(福井市)、吉野ケ岳(同県永平寺)。山頂などに置かれたスタンプを集める「泰澄スタンプ巡り」が、18日の吉野ケ岳祭礼を皮切りに始まっており、今年は例年以上の登山者でにぎわいそう。

 吉野ケ岳(547メートル)は、開山1300年を記念し、登山口には石碑を建立、登山道の地蔵も新調した。地元の区民は「大勢の登山客に登ってほしい」とする。山頂の神社で押印できる日野山(795メートル)について、越前市王子保地区自治振興会の坂口弘臣副会長は「中平吹登山道を行く場合、古道の方が歩きやすい」と話す。

 泰澄が修行し、白山開山の原点とされる越知山(613メートル)は「複数の登山コースそれぞれに、美しいブナ林や滝、泰澄ゆかりの旧跡がある。天候に恵まれると山頂から白山を望むことができ、泰澄が見たとされる景色を楽しめる」(越知山泰澄塾の山口賢治塾長)とあって今年の一押し。スタンプ巡りは5月1日から開始する。

 文殊山(365メートル)は年中入山でき、アクセスもよく人気。楞厳寺の徳毛祐彦住職は「ミズナラやモミジの新緑の季節を楽しんで」と話す。スタンプ巡りは5月1日から。白山(2702メートル)は登山口までの除雪作業が未了で連休中の入山は困難。スタンプが押せるのは8月1日〜20日。

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 福井県内唯一の日本百名山、荒島岳(大野、1523メートル)の山開きは5月14日だが、GW中の入山は可能。荒島愛山会の坂本裕子さんは「群生するトクワカソウとバイカオウレンの赤と白が素晴らしい」と勝原コースを勧める。「日本百名山」の著者、故深田久弥さんがたどった中出コースは「残雪が多く道に迷う可能性もある」(坂本さん)とのことで初心者は避けた方がよさそう。

 例年、GW前後にはミズバショウの群生が楽しめる取立山(勝山、1307メートル)は「開花は遅れ5月中旬ではないか」と市の担当者。丈競山(坂井、1045メートル)は29日、浄法寺山(永平寺、1053メートル)も15日に山開きを済ませた。

 鬼ケ岳(越前市、533メートル)は「2時間足らずで往復でき、頂上からは日本海を見渡せる」(大虫地区壮友会の上嶋高義会長)のが魅力。ホノケ山(南越前、737メートル)について、南条山の会の加藤伊平会長は「小学校低学年でも登れるので、家族で楽しんで」と話す。杣山(同、492メートル)は登りやすいと評判だ。

 「敦賀三山」のひとつ、野坂岳(913メートル)について敦賀山の会の清野治会長は「頂上付近でカタクリの花がGW中にも咲くのが見どころ」とのこと。三十三間山(若狭、842メートル)は29日山開き。若狭富士と呼ばれる秀峰、青葉山(高浜、693メートル)は「登山初心者から上級者まで楽しめる」(若狭高浜観光協会)。

 福井県警がまとめた県内山岳遭難発生状況によると、2007年〜16年の10年間で4、5月の春季に35・7%(41件)と集中。県警山岳救助隊員の小野田靖典さんは「登山や山菜採りは万一を考え1人では登らず、必ず家族らに行き先を告げ、保温着などを持参して」とアドバイス。「登山者は警察に登山計画書の提出を」と呼び掛けている。

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