住宅4棟が全焼した現場=7日、福井県鯖江市鳥羽2丁目上空から日本空撮・小型無人機ドローンで撮影

 屋根から勢いよく噴き出す火柱。さらに高く、地上20メートルほどにまで火の粉が舞い上がった。4棟全焼、1人死亡という、ここ30年間の福井県鯖江市で最も大きな被害となった7日の火事は、消防隊員が懸命に放水するも火の勢いは収まらず、119番通報から2時間以上燃え続けた。

 寝静まっていた住宅街。現場から約50メートル離れた所に住む40代女性は、「パンッ、パンッ」という爆発音で目覚めたときは既に、目の前の障子が真っ赤だったという。家を飛び出すと空一面が赤く染まっており、「屋根の上に火の粉が次々落ちてきて、うちも燃えるかと怖かった」と声を震わせた。

 住民は互いに家のドアを殴るようにたたき、「出てきて」と大声で起きるよう呼び掛けた。近くの広場などに避難者が集まり、ぼうぜんと立ち尽くす前で、消防団員らの「こっちに水を掛けろ」という声が飛び交い続けた。

 全焼した住宅の隣に住み窓ガラスが割れる被害に遭った70代女性は「2月末に隣の越前市で(10棟を焼く)延焼火災があったばかり。火は本当に恐ろしい」と話した。

 住民らによると、出火元の住宅に住んでいて行方が分からなくなっている西村茂雄さん(74)は数年前に引っ越してきた。1人暮らしで、近所付き合いはほとんどなかったという。市の関係者によると、西村さんは近くの介護施設を利用していた。

 
関連記事
あわせて読みたい