高確率で化石が出るという福井県大野市和泉地区の岩石

 福井県大野市は同市角野の国民宿舎パークホテル九頭竜前に「化石発掘体験センター」の整備を進めている。中部縦貫自動車道のトンネル工事に伴って崩した岩石を活用する施設で、貝殻や植物などの化石発掘を体験できる。10月末にオープンする予定。同市和泉支所は「多様な化石が出る地としてPRしていきたい」としている。

 建設地の和泉地区は古生代から中生代まで幅広い年代の地層が集まる地。1882年には、ジュラ紀としては日本初のアンモナイトの化石が発見された。下山や後野、上半原などでは肉食恐竜の歯や足跡の化石も見つかっている。

 和泉地区周辺でトンネル整備が予定されているのは「下山トンネル」から岐阜県境の「東市布トンネル」(ともに仮称)まで8カ所あり、国土交通省福井河川国道事務所によると今年一部で工事が始まる見込み。このうち化石が多く見つかっている下山や貝皿、長野などの工事で出た岩石がセンターに運び込まれる予定。

 センターの床面積は千平方メートル。鉄骨製平屋の屋根付き施設で、5カ所の体験場を設ける。団体の利用を想定し、最大200人が一堂に体験できるように設計した。

 中には周辺で化石が見つかっていない“空白域”とされている地層もあり、同市の酒井佑輔学芸員は「何が出てきても不思議ではない。新しい発見につながるかも」と期待する。人の目が多いほど化石が見つかる可能性も高く、「来場者に体験がてら発掘に協力いただき、大野の化石研究の発展につなげたい」と話す。三嶋政昭和泉支所長は「高い確率で化石を発見でき種類も多様。周囲のキャンプ場と合わせ、学校の遠足など教育の場としても利用してほしい」と話している。

 現在は建設地横に特設のテント会場があり、同地区で集めた岩石で10月1日まで発掘体験できる。土日祝日のみ。

関連記事
あわせて読みたい