全国知事会(会長・麻生渡福岡県知事)は十一日、東京都内で地方税制小委員会を開き、大都市と地方の税収格差を是正する地方税制改革案を了承した。十八日の全国知事会議で正式決定し、政府が六月にまとめる「骨太の方針」への反映を求める方針。

 改革案は(1)地域的な偏在が小さい地方消費税(1%)の引き上げを最優先で取り組む(2)個人住民税の一定割合を故郷の自治体に納める「ふるさと納税」の導入の検討—などを盛り込んだ。

 小委には、福井県の杉本達治総務部長が出席し「ふるさと納税」制度について、税額控除方式での「故郷(ふるさと)寄付金控除」の創設を独自提案した。

 大都市圏に人材を輩出する地方に適切な財源を配分しなければ、地方が疲弊するだけでなく、国と地方の人の循環システムが崩れ、国家全体の発展そのものが阻害される恐れがあると問題提起。故郷寄付金控除の創設と、地方法人課税の一部を消費税と税源交換するよう求めた。

 納税者が出身地などに寄付を行った場合、これに見合った税額を控除するのが特徴。課税権の帰属を変更することなく、納税者の意思で大都市圏と地方の税源偏在を緩和し、真の地方自治に寄与できる—としている。

 これに対し、東京都からは「(居住地でない)ほかの自治体に納めるのは受益者負担の原則からおかしい」との批判が出された。

 ふるさと納税制度の導入をめぐっては、自民党の中川秀直幹事長らが、参院選の公約や骨太の方針に盛り込むべきとの認識を示している。

 西川知事は、十八日開かれた会見で「二年ぐらい前から独自に提案しており、政府や国の議論を大いに期待している」と最近の政府・与党の反応を評価。制度導入のメリットとして、各自治体は納税者が出身地に寄付したいと思えるような魅力的な政策を打ち出す必要があるため「自治体間の施策の競争が活発化する」との考えを示した。