福井県勝山市内の九頭竜川で良質のコケを食べ25センチほどに成長したアユ(市漁協提供)

 福井県勝山市を流れる九頭竜川のアユをブランド化しようと市、市漁協でつくる市水産業振興協議会は9日までに、特許庁に「九頭竜川勝山あゆ」の商標登録を申請した。認められれば県内では初のアユの商標登録となる。白山水系の水で育ったおいしいアユを全国にアピールし、観光客や釣り客の誘客につなげる。

 勝山市の九頭竜川は良質のコケが育ち、それを食べるアユは大型で身が引き締まっているとされる。全国有数の釣り場としても知られ、友釣りによるアユ釣り日本一を決める「全日本王座決定戦」も毎年開かれている。

 同協議会によると、商標登録は今年3月に申請。九頭竜川で捕れたアユや加工品を対象とし、生きているアユは商標対象外となる。今夏にも審査の結論が出るとみられている。

 市漁協では商標登録を見込み鮮度を落とさずに急速冷凍する機器や真空パック機などを既に導入。釣り客からアユを買い取って保存し、市内の飲食店や、市中心部の旧料亭を改修して4月に開業した「花月楼」などからの注文に応じる態勢を整えた。

 市ではアユを地域の観光資源と捉え、2020年度完成を目指す道の駅「恐竜渓谷ジオパーク(仮称)」でアユ釣りや手づかみを体験する場所を整備することも計画している。

 市漁協の丸山忠男組合長は「勝山のアユは塩焼きの味を競う全国コンテスト『清流めぐり利き鮎会』で準グランプリに輝くなど、おいしさはお墨付き。全国に売り込みたい」と意欲を見せている。

 今後は稚アユの放流量を拡大させて家庭や料理店向けに生アユの県外発送も検討したいとしている。

 全国では岐阜県の郡上漁協などが長良川上流で捕れるアユを「郡上鮎」として地域団体商標登録し差別化を図っている。

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