北陸コピーライターズクラブのコンテストでグランプリに輝いた虎尾さんとポスター作品=4月、福井新聞社

 北陸3県の優れた広告コピーを選ぶ、今年の北陸コピーライターズクラブ(HCC)のコンテストで、福井市の虎尾弘之さん(42)が最高賞のグランプリに輝いた。作品は、犬猫を希望者に引き渡す譲渡会を告知する6種類のポスターで、キャッチコピーからは「犬猫を不幸にしたくない」という思いが伝わってくる。

 コンテストは1988年から富山県のコピーライターズクラブが開いていたが、2013年からは北陸3県持ち回りで開かれている。今回はポスターや映像、リーフレットなど159作品が出品され、4月中旬に会員21人とクリエーティブ・ディレクター仲畑貴志さんが審査した。13年以降、福井県のグランプリ受賞者は初めて。

 福井市の広告制作会社に勤める虎尾さんは、知り合いの依頼を受け、NPO「福井犬・猫を救う会」の譲渡会の告知ポスター6種類を制作。紫や緑、黄色などを背景に、白い糸がつながっているようなデザインで犬猫を描き、その上にそれぞれキャッチコピーをのせた。

 制作にあたり、虎尾さんは実際の譲渡会を見学。関係者から話を聞き「犬猫を絶対に不幸にしたくない」というコンセプトを固めた。

 キャッチコピーは「真剣な思いで動物を飼ってほしい」という願いを込めて「お渡しできない場合も、あります」、猫の殺処分は全国で年間約8万匹(14年)に上ることを踏まえ「猫ブームです。世の中で。保健所で。」など、単なる告知にとどまらず、ペットが置かれた厳しい現状も伝えている。

 自宅で小型犬を飼うなど、自身も犬好きの虎尾さんは、受賞について「言葉が持つ力を考えながら取り組んできたことが、間違っていないと思った。ポスターを通して、犬猫を守る団体があること、その団体の思いが伝われば」と話している。

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