冬型の気圧配置が強まった昨年12月6日の福井市内。 (福井新聞紙面より)

今冬は早々と11月に初雪があり、20日には最深積雪2cm。12月に入り上旬は7日に7cm、下旬の27日に6cm。年が明け元旦に8cmの積雪を観測しました。その後は穏やかな日が続きましたが、10日から降り出した雪は16日に32cmになりました。福井の最深積雪の平年値は61cmですから50%をクリアしたことになります。冬の名物雷は時々強い寒気が入ったため11月・12月共に平年より1日多くなっています。

積雪の観測は明治30年、福井測候所(昭和32年に気象台と改称)が出来て以来続けています。最深積雪が今年の32cmと同じかそれ以下の年は20回あり、最深積雪が20cm又はそれ以下の年は5年あります。このうちの3回は平成に入ってからです。最も少なかったのは大正3年2月1日と平成19年3月7・8日の14cmです。大正3年の積雪日数は15日と少なく、気温は平均気温・最高気温・最低気温すべてが観測以来18年の最高を記録するという、暖かい年でした。

知人から「雪が少ないから異常気象ですね!」と言われることがあります。経験的に珍しい現象を指して言っていると思います。気象庁では異常気象の定義を次のようにしています。数十年に1回程度の現象、あるいは人が一生の間にまれにしか経験しない現象。原則的には30年に1回以下の現象としています。しかし、30年に1回以上起こるような現象でも、気象災害を起こしたり社会経済に大きな影響を与えたりすることがあるので、毎年起こるような現象でも監視しています。

昨年11月の世界の気温傾向を北半球で見ますと、ロシアは極東域を除いて異常に高くなっており、中央シベリア南部のアギンスコエでは最高気温が平年値より18度も高い日がありました。カナダも全般に高くなっています。一方、アラスカ東部とアメリカ中東部、イベリア半島からアフリカ北西部にかけて低く、モロッコ北部のミデルでは月平均気温が平年より4.6度も低く観測されています。12月は東シベリアからアラスカ北部と、バレンツ海沿岸からグリーンランド東部、インド周辺では気温が高く、イベリア半島からモロッコ周辺は11月に続いて低くなっています。1月に入ってからは中国南部やタイ北部、ヨーロッパ中部は低温になっており、アフリカ北部やメキシコ東部では高温傾向にあります。

地球の温暖化は全体に気温が上がるのではなく、世界各地で高温や低温が、また少雨や多雨が頻発すると気象学者は指摘しています。

1月16日に発表された1ヵ月予報では、気温は月末頃一時低くなりますが、全国的に高目で、降雪量は少ないと予想しています。