およそ46億年前に銀河系の中心から約3万光年離れた一隅で星間物質(※1)がたくさん集まり回転運動を始めました。集まった星間物質は質量を増すので引力が強くなり、さらに多くの星間物質を集めました。太陽系星雲の誕生です。そして約1億年後に現在の太陽系が形づくられました。惑星も生まれ、その一つが地球であります。

 原始地球には大気がなく火山活動で噴出したガスにより水や二酸化炭素や窒素などが地表面に形成されたと考えられています。噴出したガスには酸素分子は含まれていません。当時の気候は調べようがないのでほとんど判りませんが、大気中の二酸化炭素の量は現在に比べて膨大な量であることから、かなり高温であったと考えられます。ちなみに金星の大気は二酸化炭素が主であるため、温室効果で表面温度は450℃です。

 約38億年前、海中で生命が誕生。当時の大気中の酸素量は現在の1万分の1程度と見積もられています。約27億年前、光合成(※2)する植物が現れました。藻類の一種です。水蒸気が紫外線によって光解離(※3)されることによって、大気中の酸素量は現在の1千分の1程度でありました。

 約4億3千万年前、大気中の酸素が増えたことにより、生命に有害な紫外線UV-C(※4)をカットするオゾン層が出来ました。酸素量は現在の10分の1程度に増加しました。約3億8千万年前、森林が大量に現れました。この頃の気候は温暖であったと思われます。

 約3億5千万年前、氷河期に入る。地球冷却の原因は森林が大量に二酸化炭素を吸収したため、温室効果が薄れたからだとの見方もあります。約2億7千万年前 温暖な気候に変わっていきます。約2億4千2百万年前 陸上で巨大な爬虫類が栄えていました。この頃には大気中の二酸化炭素は光合成によって急速に減少し、酸素量は現在の値に近くなっていました。

※1「星間物質」・・・ 水素とヘリウムを主成分とし、非常に小さい塵からなる
※2「光合成」・・・植物は太陽光により空気中の二酸化炭素の炭素を取り入れ酸素は放出する。
※3「光解離」・・・太陽光の紫外線により、水の水素原子と酸素原子が切り離される。
※4「UV-C」・・・紫外線は波長によりUC-A (315-400nm)、UV-B(280-315nm)、 UV-C(100-280nm)に分けており、UV-Cは大気の上空でオゾンの生成により消滅し、UV-Bは成層圏を温めて半減します。UV-Aは地表まで到達します。生物に与える影響は少ないです。nmはナノメートルで、1メートルの1億分の1。

 地質時代(※5)の気候を長々と述べましたが、地球は長い時間をかけて、温暖な気候や寒い氷河期を繰り返し、人類が生活できる環境を作ってくれたのです。

※5「地質時代」・・・過去の気候を述べるとき、地質時代、歴史時代、観測時代の三つに分けるとわかりやすい。

 歴史時代の気候を調べるには、歴史や古文書の記録、種々の日記から読み取れる天候、樹木の年輪、氷河の埋積物や氷河域の変化などです。

 観測時代は測定機器を使っての観測で、雨量計が中国で制作されたのが12世紀、朝鮮では15世紀です。月平均気温の気候データが得られるようになったのは1659年以来の英国においてで、降水量も英国で1697年以降です。日本は東京で1875年に観測を始めました。福井県での観測開始は1897年です。

地球の大きな営みに人間は立ち向かうことはできませんが、人間の温暖化物質(※6)の放出により、気候が大きく捻じ曲げられようとしています。京都議定書(※7)が提起されて11年になりますが、温暖化物質の放出は増加しているのが現状です。身近なところからエネルギーの削減に努めることが、私たちに求められていると思います。

※6「温暖化物質」・・・二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン類、六フッ化硫黄など、温暖化効果は二酸化炭素を1とすると、メタンは21倍、一酸化二窒素は310倍、ハイドロフルオロカーボン類140~9,200倍、六フッ化硫黄23,900倍となっています。
※7「京都議定書」・・・「気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書」の略で、1997年京都国際会館で開かれた「第3回気候変動枠組条約締結国会議」で議決されました。2008年から2012年の間に温室効果ガス6種類の合計排出量を1990年に比べて5%の削減を目標としています。日本の現状は2007年度の排出量は基準年に対して8.7%上回っています。

 3月27日の北半球天気図ではバイカル湖から日本付近に寒気団があって、オホーツク海にある背の高い高気圧に東進を阻まれた形になっています。花冷えは暫く続きそうです。