6月28日は61年前に起こった福井地震の日です。地震はなぜ起こるのか、地球の構造を見てみましょう。地球は表面から見ると地殻があり、その内側はマントルで、中心付近は核という物質からなっています。

 地殻は地球の皮のようなもので、その厚さは平均して35kmと考えられています。主として花崗岩質と、その下部は玄武岩とからなっています。マントルは鉄やマグネシウムを多く含み、比重は約3・5倍ほどの岩石からできています。この厚さは約2900kmで、地震の多くは地殻とマントル表層部で発生しています。

 核は内核と外核からできており、その直径は約7000kmでニッケルや鉄のような物質からなり、灼熱の液体状で比重は8.2倍と考えられています。

 地震は、頻繁に起こる所と起こらない地方にわかれます。太平洋を取りまく大陸や島々を中心に起きる地域を、環太平洋地震帯といい、地球全体の地震の80%が発生しています。もう一つはヒマラヤからイラン・イラクなど中東を抜けてイタリア方面にのびる地中海ヒマラヤ地震帯があり、全体の20%が起こっています。日本は環太平洋地震帯に属し、世界の約15%の地震が起こっています。

 明治以降、被害の大きな地震は大正12年「関東地震」で、死者10,5000余人。明治29年の「明治三陸地震」死者21,000余人(津波の死者多し)。平成7年の「兵庫県南部地震」は死者6,434人。被害の大きな順から4番目に、昭和23年6月28日の「福井地震」死者3,769人があります。

 その後の大きな地震は「平成19年能登半島地震」死者1人。「平成19年新潟中越地震」死者15人。「平成20年岩手・宮城内陸地震」死者13人、行方不明10人で
す。火災を伴っていないので人的被害は少なくなっています。

 地震の大きさは、体感で表す「震度」とエネルギーを表す「マグニチュード」からなっています。「福井地震」の被害の大きさから、昭和23年から震度Ⅶ(7)が追加されました。さらに平成7年の「兵庫県南部地震」の後、「震度Ⅴ(5)」と「震度Ⅵ(6)」は発生する被害状況の幅が広すぎるため、平成8年からそれぞれを弱・強と分けて、震度階級は0からⅦまでの10階級になりました。

 平成6年、全国に「津波地震早期検知網」(※)が運用開始となったため、気象官署での地震験測業務は中止されました。「地震験測」とは地震の波形を記録した「記象紙」から地震の成分を読み取り、それを電報で気象庁に報告し、気象庁は各地からの報告をもとに震源を確定して地震情報を出していました。

 地震波には最初に到達する縦波(※)と、遅れてくる横波(※)があり、この間隔で震源までのおおよその距離は推定できます。さらに最初の上下動により方向が判ります。いまは地元の気象台で地震波形は見ることができなくなりました。

「津波地震早期検知網」
全国に展開されている「計測震度計」の地震データを、電話回線や衛星を経由して気象庁に集め、コンピューターで瞬時に震源と津波の有無を判定して、情報を発信するシステム。「計測震度計」は震度を測る機器ではなく、地面が動く加速度を測る地震計です。加速度を震度に換算して表示する機能があるので、このような名前になりました。

縦波 進行方向と同じ向きに振動する。

横波 進行方向に対して直角に振動する。蛇の動きのように、くねくねと伝わる。

 地震による犠牲者の多くは、火災と津波によるものです。過去の教訓を踏まえて、身の回りを見直すことは大切でしょう。