ドイツ・フランクフルトの空港

石竹の咲く前庭

 2009年8月22~30日、スイスのバーゼルを拠点にその近辺のドイツ、スイス、フランスにまたがって存在しているシュタイナーの思想に基づいた幼稚園、学校、障害児の学校、障害者の施設、病院、老人ホームなどの施設を訪問してきました。

 今回この施設見学の案内を下さったのは、私たちの園ではおなじみの方で、保育園での講演会にも来ていただいて話ししていただいた香川さんという方です。香川さんは、長らくヨーロッパでシュタイナーの思想(人智学)を学ばれ、向こうで活動されていた方です。2005年に日本に帰国され、今回の旅は自ら計画し案内くださる旅なのです。

 30余年前からヨーロッパのシュタイナーの諸施設を訪問した仲間の人たちから、向こうの施設に関してのいろいろな情報を耳にしていましたので、私もいつか機会があれば一度訪れて自分の目でも確かめたいと思っていたのです。送られてきた案内は、そうした向こうの実状に大変詳しく、言葉においても堪能な方の案内でしたので、そうした思いの内容が十分に網羅されていたのです。

 参加を決めたあと、しばらくすると世界的に新型インフルエンザが流行り始めました。一時は参加を取りやめようかとも思ったのです。しかし、今回の旅ではドイツでの娘の結婚式も行われることになっております。ですから私にとっては必然的な部分も多く、いろいろな思いが複雑に錯綜するなかでの出発となったのです。

◆老人ホームヨハネスハウス

 いつも今必要なことだけをとりあえず把握しておこうとする傾向のある私は、フランクフルトでの現地集合だということをはっきりと理解したのはずっとあとになってからのことでした。前もってドイツ入りをしている人。違う空港から遅れて着く人。旅の途中に参加する人などそれぞれの都合で参加するという参加の仕方にもちょっと驚きでした。

 成田を9時頃に発って現地時間午後2時頃にフランクフルトに着き、無事香川さんや先にドイツ入りしている人たちに迎えていただくことができました。そして後から着く人たちを待ちました。今回の旅に参加されている方は皆さんそれぞれにシュタイナーに関する学びを長らくされている方々ばかりのようでした。

 みんながフランクフルトに集合し、第一の訪問先ドイツで最大の老人ホームだといわれている「ヨハネスハウス」に向けて出発したのです。「ヨハネスハウス」はフランクフルトからバスで約2時間南下したプフォルツハイムというところにあります。

 その晩はゲストルームを持つ「ヨハネスハウス」で泊めていただき、翌日そのハウスを見学させていただくことになりました。しかし、私は、娘の結婚式に出るために早朝に皆さんと別れてシュツットガルトに向けて出発しなければならないのです。

 ドイツは都会といってもどこに行っても自然が多いのですが(この自然は山の頂上まですべて開発し尽くした結果、改めて作り直された自然だということを聞いています)「ヨハネスハウス」のあるプフォルツハイムは郊外に位置しているのでしょうか、広大な自然に恵まれた静かな林の中にありました。その林の中に立つ建物の近くでバスを降り、林の自然と一体となってその調和を崩さない配慮がなされているような花々が咲く庭をその花々を楽しみながら玄関までの道を歩きました。(後で聞いたところによるとこのガーデニングはヨハネスハウスの住人によってなされているということです)