レーダー(※1)は目視出来ない遠方の物体を確認するために開発され、1940年に雨雲を捉える事に初めて成功しましたが、実用化するには多くの課題がありました。アメリカでは毎年のようにトルネード(※2)により数百人の命が犠牲になっています。この人的被害を未然に防ぐには、事前に避難するしかありません。トルネード観測で気象レーダーは急速に進歩しました。

(※1)レーダー(RADAR)・・・(RA[DIO]+D[ETECTING]+A[ND]+R[ANGING])の略で、電波探知機。

(※2)トルネード(tornado)・・・北アメリカ大陸の中南部で、暖候季に頻発する大気の激しい渦巻き。日本の竜巻に似ていますが規模は大きく、積乱雲の下層から漏斗状に雲がたれさがり、風速は100m/sを越え、200m/sに達するものもあると言われています。レーダー観測では積乱雲の中で循環が局地的に強まり、強い渦巻きが発生する様子がつかめます。この映像が観測されたら、進行方向の地域に警報が出されます。

 日本では1954年に大阪管区気象台で始めて実用化されました。その後順次展開されて、北海道から沖縄までをくまなく観測できるように約300kmごとに観測所が作られています。東尋坊気象レーダー観測は1965年に始まりました。当初はブラウン管に映る映像の保存にカメラ撮影と、人手により映像スケッチを元に記号化して気象台へ送っていました。1982年にはレーダーエコーデジタル化装置が整備され、映像がそのまま伝送され、さらに隣接の観測データと合成されて、高密度・広範囲へと進んできました。

 福井の隣接観測所は、北は新潟で西は島根県松江ですが、電波の直進性から山岳地帯は観測範囲が狭いので東は長野、南は名古屋と大阪に観測所があります。全国20箇所で観測しています。