気象庁は、平成22年度から大型海洋気象観測船2隻を使って、北西太平洋でこれまでより高密度な二酸化炭素の観測体制を強化します。海洋は大気に放出された二酸化炭素の3分の1を吸収して、大気中の二酸化炭素濃度の急速な増加を抑え、地球温暖化を和らげています。

海洋観測船は気象台と同じように海上の大気の観測や風船を揚げて高層気象観測も出来ます。さらに海洋の表面から深層(5000m)に至るまでの水温、塩分、溶存酸素量および海流などの海洋観測のほか、二酸化炭素などの地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの水上および海水中の濃度の観測を行っています。また、海水中の重金属、油分などの汚染物質、その他の化学物質のほか、研究を目的とした観測をおこなっています。

船による観測のほか、アルゴフロートの観測を強化していくこととなりました。

アルゴフロート(Argo Float)

Argo(A Global Array for Temperature/Salinity Profiling Floats)計画は、2000年から世界気象機関、ユネスコ政府間海洋委員会等の国際関係機関の協力の下で、地球全体の海洋の水温・塩分分布をリアルタイムに取得し、海洋物理学や水産学の研究や「海の天気予報」の確率を目指した国際的な取り組みで、参加しているのは国や地域を含めて24ヶ国です。2005年には75%が完了し、2006年には3000本を達成しました。アルゴフロートはこれに使用する観測機器の名前で、直径約23cm・長さ150cmでアンテナを含めると約2mになります。海面下1000mで漂流して通常10日ごとに2000mまで下降し、水深2000mから海面までの水温・塩分を観測して海面に浮上します。

300km間隔で配置して、人口衛星ジェイソンを介してリアルタイムに水温と塩分を配信します。4月22日現在3255個のフロートが全球の海洋を漂っています。最も多く投入しているのは米国で1833個、日本は312個で第2位の貢献をしています。わが国では海洋研究開発機構及び気象庁がアルゴフロートを整備しており。投入・回収には官庁・研究機関・大学・高校等の運用船舶の協力によって展開されています。耐用年数は5年ですが、フロートの補充を年800本行って、観測を維持しています。