今年は6月以降平年を上回る暑さが続きましたが、10月26日には寒気が入り福井の最低気温は10℃を下回り一気に寒さを感じるようになりました。その後の天気変化は約7日周期で経過しています。北半球の500hPa天気図の等高度線を見ますと、緯度に沿って吹いている流れが(偏西風)南北に蛇行しています。

 低緯度に吹いている所は「気圧の谷」で高緯度に吹いている所を「気圧の尾根」と言います。10月下旬から気圧の谷は5つになっています。地球一回り経度360度を5で割りますと72度になり、大気が1日経度約10度動きますと、7日周期となります。このように規則正しく流れるときは異常気象の起こる割合は小さくなります。

 気圧の谷は低気圧に、気圧の尾根は高気圧に対応します。11月10日に気圧の谷に伴って中国の黄土高原の西、内モンゴル自治区で1016hPaの低気圧が発生しました。

 この低気圧は12日には発達して1000hPaになりました。低気圧は黄土高原の砂を巻き上げて、11日は中国華北平原一帯に黄砂を降らせ、12日には九州から東北地方にかけての広い範囲で黄砂が観測され、15日まで続いたところがありました。

 福井で11月に黄砂が観測されたのは2002年以来8年振りですが、1967年以降2度目です。ただし、1989年4月以前は、視程10km未満しか黄砂として観測していません。気象台の目視観測以外に綾里(岩手県)、南鳥島(東京都)、与那国島(沖縄県)ではエーロゾルライダーを使って上空を観測しています。エーロゾルライダー(aerosol lidar)とは、エーロゾルが大気中に浮遊する塵などの微粒子のこと、ライダーがレーザーレーダーのことで、パルスレーザーを発射するものです。

 2006年4月は福井で6回観測されました。17日から18日にかけて、綾里の観測では、黄砂が地上付近から高度8kmの間にあり、黄砂の濃さは地上付近では薄く、高度2~3kmが最も濃いことが分かりました。

 10月25日発表の3か月予報、気温は11月高め、12月低め、1月平年並みの確率が高いとなっています。

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