5月22日にフィリピン当方海上で発生した台風2号は発達しながら北西に進み、27日には北緯20度で920hPaと猛烈な台風となりました。

 その後転向して沖縄の西海上を北東進し、29日15時には四国付近で温帯低気圧になり、本州南岸沿いに進み、30日15時には関東沖へと遠ざかりました。低気圧の移動がゆっくりであったことと、そのコースが雨台風(※1)であったため、嶺南地方を中心に観測以来の記録な大雨となりました(図参照)。

 5月29日21時の輪島高層データは、地上から7700mまで湿度90%以上の湿潤空気で、風向は地上から2800mまで北東風となっており嶺南地方の地形による強制上昇により雨雲が発達するような風でした。

 5月に台風が上陸したのは1951年以降(※2)初めてです。この時期として本州に上陸した台風は1952年6月23日に台風2号は東海地方に上陸しましたが移動が速く県内では敦賀で100mmを観測。1953年6月7日に台風2号が九州に上陸し、福井県付近で消滅しましたが降水量は福井と敦賀で50mm前後でした。

※1 雨台風
福井県では台風が本州の南岸を通過する時。台風が日本海を通過するときは雨よりも風が主体となります。
※2 台風観測の統計は米軍気象隊による飛行機観測などにより1951年以降となっています。上陸後の災害等は気象観測が始まって以来記録されています。