もう師走、1年を振り返り新しい年を迎える準備で忙しい季節ですね。

前回は、1日や1週間の生活の計画表を作ることについて書きました。今回はその中でも大きな位置を占める食事に焦点を当ててみます。新年からに限らず、いつからでも始めることができる簡単な食事プランのススメです。

そもそも私が生活計画表や献立表を作ろうと思ったのは、いつも食事の準備で大変な思いをしていたからです。

私は娘が1才になったとき職場に復帰しました。毎朝娘と一緒に通勤電車に乗り、職場近くの保育園に預けてから出勤するという生活になりました。アメリカの保育園は給食がない所が多く、赤ちゃんでもお弁当持ちです。つまり母乳やミルク、離乳食も親が持たせます。娘はやっと1才になったばかりだったので、離乳食後期の昼食と3時のおやつを毎日準備しなければなりませんでした。

お弁当の準備に加え、大人の夕食づくりもすべて、私は計画性のない行き当たりばったりなやり方でした。いつも食事の準備と片付けに追われている状況でした。

それを2年あまり続けて、もうこれ以上続けられないと思うほど心身ともに疲れました。ソフィアズハース・ファミリーセンターで子育て・幼児教育について学びはじめたこともあり、自分のためにも娘のためにもこの生活を何とかしたいと強く思いました。

保育園も暖かい先生方に恵まれた2年間でしたが、娘が3歳になり幼児クラスに上がるのが近づくと、これ以上通わせられないと決断ざるをえませんでした。幼児クラスの教室にはコンピューターがあり、子どもがヘッドホンをしてABCや数を学ぶゲームで遊んでいることが、私の方針ではどうしても受け入れられませんでした。

それで、娘が3才から4才までの約1年間、長期休暇をとって母親業に専念することにしました。今しかできない、と思いました。4歳で幼稚園に入ったら最後、もうずっと学校生活が続き、あっという間に大学生になって親元を離れていくような気がしたのです。子どもが小さいうちが花よ、と先輩のお母さん方からもよく聞いていました。子どもをまだ手元においておけるうちに、一緒にいたいと思いました。職場環境にも恵まれ、夫も私の決断を支えてくれたことに感謝しています。そしてあの1年間に私は娘とたっぷりのんびり時間を過ごし、たくさんの学びを得ることができました。

ただ、その中で一番の課題であったのがやはり「規則正しい生活をする」でした。やっと手に入れたあり余るほどの時間。家はきれいに片付いて、食事も手をかけた手作りのものばかり、子どもともたっぷり遊んで、、、と思い描いていましたが、実際は散々でした。例えばこんな感じでした。

子どもは朝ご飯をあまり食べてくれず、でもそのすぐ後には「お腹すいたー」。 おやつをあげても、またすぐ「お腹すいたー」を一日中繰り返している感じです。さて洗濯をしようかしら、でもその前に部屋を片付けたいなと思っていると、横で娘はおままごとを繰り広げ、「ママ、来て」と私に遊び相手になってもらおうと訴えます。適当に付き合いながら頭では散らかった部屋が気になり、でも天気も良いからいっそのこと公園にでも行って遊ばせようかしらと考えます。水筒、おやつなどを用意していると、日焼け止めクリームも塗らなきゃ、そういえば公園のついでにあの店にも行こうと思いつき店の商品券も財布に入れて、などと時間がどんどん過ぎていき、やっと準備ができたころには、またお腹すいた、何だのこうだの・・・。

仕事をしていたときと変わらず、部屋は散らかったまま、食事も「今日は何にしよう」と思いながら時間ばかり過ぎてゆき、相変わらずスピード献立が主流。もう、「仕事しているからできない」という言い訳も通用しません。

それでもお昼寝をしてくれる間はまだ私も少し横になって休んだり、運がよければ小一時間、家事をさっさとこなしたり自分で自由になる時間が持てていましたが、3才半をすぎて、突然、お昼寝をしてくれなくなり、一日中相手をするようになると本当に息もつけないような気がしてきました。これでは保育園に行かせているほうがよほど娘のためにもいいように感じ落ち込んできました。

そんなとき、私に大きな指針を与えてくれたのが、教育者・カウンセラーのKim John Payneによる"Simplicity Parenting"という本です。一言で言えば子どもを含めた家族みんなの健康と幸せのために、生活をシンプルにすることがいかに大事かが分かりやすく語られ、具体的な助言であふれるすばらしい本です。和訳も出版準備中との事です。また栄養士で子どもの食事指導で有名なEllyn Satterの著書の中にも たくさんのヒントを見出しました。

これらに刺激され、私が初めに試したのは食事の週間献立をつくるという作業でした。子連れで通勤電車に乗っていたころからの一番の悩みでしたので、まずここから何とかしたいと思ったのです。

「お腹がすいたー」と子どもがぐずり出してからでは、時既に遅しですね。健康的なメニュー、落ち着いた団欒など、理想はどんどん遠のきます。子どもでなくても人間食べないわけにはいきませんから、掃除などは多少目をつむっても、食事の用意は避けて通れません。ここでいう用意とは調理するだけではありません。たとえ外食するにしても小さい子どもづれではささっと出かけられませんから、どこの店に行くか、そこではどんなものを食べさせようか、いつものスプーンを持っていこうかなどなど、あらかじめ考えておく必要があるという意味での食事の用意です。つまり、前もってどうするのか決めておくのが大人の役割なのです。

それで1週間の献立計画が大変役に立つというわけです。あらかじめ決めておけば、買い物から材料の解凍・下ごしらえも、前もってできます。「きょうのごはんは何しよう」というあの嫌なプレッシャーから解放されるのです。

よーしと白紙に表を作って献立を書き始めましたが、なかなか決められませんでした。手作りの健康的な食事を作りたいという気持ちからつい高望みをしてしまい、出来そうにないなと逃げ腰になってしまいます。おやつも作ってあげたいという気持ちはあっても、そこまで手が回らないと自分を責めていました。

先輩に相談したら、「私のおやつはいつもクラッカーとドライフルーツ。考えなくて済むでしょ。」と言われ、目から鱗が落ちた気がしました。慣れもしない材料や調理方法を取り入れようなどと思わず、まず出来るところから始めればいいのだ、今はとにかく3度の食事とリズムある生活を作るのが先決と思い直し、とにかく実行し易さを第一に朝食と夕食の基本形を作りました。献立といっても、細かいところまで決めるとそれを実行するのがかえって大変になるので、大まかな枠組みを作るだけにとどめます。

私はこのようにまず決めました。

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