地球をとりまいている大気は、上空では地球の自転と南北間の温度差により中緯度付近で西よりの強風が吹いており、ジェツト気流と呼んでいます。ジェツト気流の発見は第2次世界大戦中、米国空軍が日本本土を爆撃に向う際、高度8~9kmで強い西風を受けたのがその発見の端緒となりました。その後の高層気象観測の充実により、天気変化に重要な役割を果たしている事がわかりました。

冬の天候を左右する主役はジェツト気流と言ってもよいでしょう。地球をとりまいて南北にうねるように吹いています。南北のうねりが増大するときに「傾圧不安定な波」と言います。今冬は極東で傾圧不安定な波の程度が弱いようです。したがって降雪量は北に多く南は少なくなっています。

最近はインターネットでさまざまな天気図を見ることが出来ます。等高度線(※)と等温線がほぼ平行になっているときは傾圧不安定な波ではなく、これとは逆に交差している時傾圧不安定か増していると見てよいでしょう。

一方高層天気図は等圧面天気図とも言い、特定な気圧面の海面上の高さの等しいところを結んで等高度線といいます。特定な高度を指定高度といい国際的に決めており、1000hPaから5hPaまで25層になっていますが、天気図で表すのは850・700・500・300・200hPaです。

21日の北半球500hPa天気図で、-45℃以下の寒気の強いところはバイカル湖の東とカナダとなっており、カスピ海北のカザフスタンとロシア東部のカムチャツカ半島付近は高気圧で気温が高い状態になっています。バイカル湖の東の寒気団は先ほどの傾圧不安定な波の程度が弱いのですが、すく東に暖かい高気圧が居座っていますのでこの動きに注目しています。

昨冬はクリスマス寒波の積雪が2月下旬まで続き、大雪に悩まされました。それに引きかえ今年は積雪の無い日のほうが多くなっています。1月22日までの積雪傾向は北海道や東北地方の日本海側で多く、新潟から南は、山陰や九州地方にかけて少なくなっています。福井市の最深積雪は平年の46cmに対して6cm、敦賀市は36cmに対して1cmなどと極端に少なくなっています。

1981年以降の30年間を見ますと最新積雪が10cm未満の年は4回あり、異常気象には当てはまりません。

※等高度線
地上天気図は海面上に補正した気圧の等しいところを結んで等圧線と呼んでいます。

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