北陸地方の梅雨入りは平年よりも3日早い6月9日ころで、梅雨明けは平年よりも6日早い7月18日ころでした。梅雨期間の降水量は統計をとっていましたが、梅雨期間が年によってまちまちで、統計値として明確さを欠くので現在は統計をとっていません。その年の梅雨を総括するには降水量が無くては骨抜きになりますので、あえて今年の梅雨期間中の降水量をみますと福井298mm、敦賀は353mmでした。6月と7月の降水量合計の平年値は福井400mm、敦賀362mmです。

 雨の降り方は期間の前半と後半では違いますし、地域によっても異なります。梅雨前線は前半はほとんど本州南岸沿いですが後半になると北上して本州上に停滞するようになり、
この結果雨の降り方は、西日本はまとまって降りこの間の降水量は400mm以上で年間の約30%になります。東日本は前半ぐずついた日が多く後半はまとまって降りますが降水量は200mm位で年間の約20%です。

 梅雨型気圧配置について「気象の事典」を引用しますと、寒冷で多湿なオホーック海高気圧から吹き出す海洋性寒気団と、高温で多湿な北太平洋高気圧から吹き出す海洋性熱帯気団との間にできる寒帯前線を梅雨前線とよんでいる。この説明は簡単明瞭で教科書にも引用されています。オホーック海高気圧はブロッキング高気圧とも言って、腰を落ち着けて動かない特徴があります。このため1カ月以上も梅雨前線は停滞するのです。以上の説明は典型的な例で、梅雨前線は形を変えて現れることがあります。

 今年は前半から中頃までは海洋性熱帯気団が主役でした。オホーック海に高気圧が腰を据えたのは7月19日頃でした。「やませ」(※)現象を岩手県宮古観測所の気温が示しています。平均気温のグラフを見ますとは7月20日から下がっています。

 12日ら14日にかけては海洋性熱帯気団により福岡県、熊本県、大分県の山間部で集中豪雨となり大きな災害を引き起こしました。気象庁は「これまでに経験した事のないような大雨」と警告を発し、「平成24年7月九州北部豪雨」と命名しました。九州の梅雨明けは7月23日までのばされました。

 20日から21日にかけてオホーック海と太平洋の高気圧が勢力を強めて、福井県の嶺北地方に大雨を降らせ、越前市・あわら市・坂井市に大きな被害をもたらしました。梅雨明け3日後ですから「戻り梅雨」と呼ぶのでしよう。

※やませ 初夏から盛夏にかけて北日本の三陸地方に吹いてくる寒冷の北東風。

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