熱帯低気圧の最大風速が17.2m/s以上を台風と呼んでいます。17.2m/sの起源は約200年さかのぼります。

19世紀のイギリスの提督フランシス・ビューフォート(1774~1857年)は、風力階級を考案しました。最初は帆船の風に対する状態から決められたもので、例えば風力1は舵がかろうじてきく程度の微風速、風力2~4は当時の軍艦がすべての帆をあげて走る時などで、1806年の航海日記に記述しました。

その後、改定を加えて1838年には英国海軍で広く用いられるようになりました。世界各国でも使用されるようになり、国際的に規定されるようになりました。これを「ビューフォト風力階級」と呼んでいます。17.2m/sと中途半端な値は、風力8のことです。

NHKラジオ第2放送の気象通報では日本国内32カ所と周辺国22カ所の観測データを放送しており、風力階級を使っています。日本の風速は10分間計って600で割りメートル・秒単位ですが、英語圏の国はノーチカルマイル(nautical mile、1852m)で時間単位を使用しています。1ノットは1時間に1ノーチカルマイル動くことです。米国製自動車のマイルは1609mです。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は地球の温暖化により巨大な熱帯低気圧の発生や過去に経験したことの無いような大気現象が起こる恐れがあると警鐘を鳴らし続けています。

台風26号により伊豆諸島の大島では土石流により大災害がおこりました。大島のアメダス観測所は元測候所(元町)と飛行場(北の山)の2カ所です。15日から16日にかけての24時間降水量は元町で824mm、約4km離れた北の山は412mmですから、今までに経験したことのないような狭い範囲の集中豪雨でした。

気象観測員の仕事は大気現象の正確な把握です。実況監視は災害を未然に防ぐ上で重要な作業です。もし現地に気象観測員がいれば、異常な降雨量に即座に対応できて貴重な人命を救えたのではないかと思うと、予算の効率化と人減らし政策のために全国の測候所を機械に任せて無人化したのは正しかったか問われているように思います。罹災者の皆様に心からお見舞い申しあげます。

10月に入って気温の変化が激しく、福井では真夏日が3日ありエアコンの世話になりましたが、台風26号による北風が入り最高気温が20℃を割る日が続き暖房器具の準備をしています。

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