11月18日現在の台風発生数は31個(平年値25.6個)で上陸数(※1)は2個(平年値2.7個)、接近数(※2)は10個(平年値11.4)となっています。
1951年からの統計を見ますと、発生数の一番多い年は1967年の39個、上陸数は2004年の10個です。

 上陸数と接近数は平年より少なくなっていますが、台風18号により福井県嶺南地方は大雨により堤防の決壊、道路の流出、土砂崩れなどで一人が犠牲になり、大きな被害を受けました。

 また伊豆大島は台風26号による大雨で山肌を削り取る大規模な土石流が発生し、死者・行方不明49人家屋の全半壊30棟など未曾有の災害となりました。
 
(※1)上陸数は北海道、本州、四国、九州のいずれかの海岸線に達した時。
(※2)接近数は気象官署から300kmに入った時としていましたが、気象庁の合理化により全国の測候所廃止などで気象官署は各県に一箇所となりましたので、接近数の定義が次のようにかわりました。台風の中心が、ある地点の半径300Kmに入った時。台風の中心が海岸線や県境などから半径300kmの域内に入った時となりました。

 フイリピンのレイテ島は台風30号の直撃で壊滅的な被害をうけました。死者・不明者4812人、41人の邦人は行方不明と報道されています(11月16日現在)。この台風は最低気圧が895hPa最大風速87.5m/sと伝えられています。海水面は気圧が低くなると周辺に比べて高くなります。

 例えば1000hPaの海面が900hPaになりますと大気の圧力は十分の一減りますからその分海面は上昇します。その為、津波と同じような現象で多くの住民が波にさらわれたと考えられます。日本での記録は1977年9月9日台風9号による最低気圧は鹿児島県沖永良部で907.3hPa。最大風速は1965年9月10日台風18号により沖縄の宮古島で69.8m/sとなっています。

 台風経路図に今年のフィリピンに上陸した6個の台風経路を記入しました。日本よりも台風に襲われる回数の多い国です。西太平洋赤道付近の海水温が上昇するラニーニャ現象ではないにも係わらず、フィリッピン東方海域の海水温が高く熱帯低気圧が発生しやすくなっており、今回の大災害になったと考えられます。

 9月23日からストックホルムにおいて、「気候変動に関する政府間パネル」(IPPC)が開催され評価報告書が受諾されました。その一部に気温の上昇に伴って極端な降水がより強く頻繁となる可能性が非常に高くなるとあります。また、今までに経験したことの無いような激しい気象現象が進行していると気象学者は警告しており、その主な原因の一つは地球の温暖化です。