2月8日と14、15日に関東甲信地方の内陸で観測開始以来の大雪に見舞われ、前橋、熊谷、甲府、宇都宮では約120年の観測期間で最深積雪の1位を記録しました。

 冬季は日本海側と太平洋側での降水メカニズムは異なり同時に大雪になることは稀です。今年の1月と2月の福井市の降雪量合計は78cmで、最近の20年を振り返りますと平成19年の12cm、平成9年の67cmに次いでの小雪となっています。表は今年1月と2月の降雪量を足した値で、平年値もこれに対応した値です。

 図は寒気と降雪量を比べました。過去20年間の年ごとに石川県の輪島で500hPaの気温が-30℃以下になった回数とその年の福井の降雪量です。降雪量と-30℃以下の回数の桁が違うので、回数を10倍しました。寒気の回数と降雪量にかなり良い相関関係があります。

 北半球の500hpa天気図を見ますと昨年末から今年にかけて北極付近に高気圧が居座り、寒気はシベリアと北米に分断されており、極東への寒気の南下は一時的で規模も小さいのが特徴です。

 北陸地方は日本海で蒸発した水蒸気が、シベリア高気圧からの北西の冷たい風(北西の季節風)と共に内陸に入り雪を降らせます。寒気が強ければ強いほど大量の降雪となります。冬型気圧配置が弱まり北海道付近に大陸の高気圧の一部が顔を出す頃、東支那は気圧の谷(暖かい空気と冷たい空気がぶっつかる状態)になって沖縄付近で低気圧が出来ます。この低気圧が本州南岸に沿って東北東に進むと、太平洋からの湿った空気が北東から南西にかけての東寄りの風が関東甲信地方に入って雪を降らせます。

 今年のように冬型の弱まる傾向は今までにあまりありませんでしたが、地球の温暖化がその一因とするならば、今後は起こる可能性は高くなると思います。雪の対策が関東甲信の内陸にも求められているように思います。