日照不足で野菜が高騰し、家計に影響を与えています。3月の日照時間は全国的に平年よりも多めでしたが、4月は野菜の生産地である東日本と西日本の太平洋側は少なくなっています。

太陽の直射光が地表を照射することを日照と云います。日射は太陽放射のことで、太陽常数は1分間に1平方センチ当たり1.94calですが、日射が地表に到達するまでには大気中のオゾン・水蒸気・炭酸ガス・酸素などの気体により吸収や散乱を受けて減衰するので、1分間に1平方センチ当たり1.4~1.5calと見積もられています。また、太陽高度が冬のように低ければ大気を通過する距離が長くなり、減衰を受ける割合も大きくなるので、地表が受ける日射は太陽の高度によって著しく異なります。

気象庁では明治の中頃から1986年頃までジョルダン式日照計を使用してきましたが、現在では世界気象機関の日照の定義に合致するデータを取得できる回転式日照計及び太陽追尾式日照計を採用しています。アメダスでは太陽電池式日照計を使用しています。JORDAN(ジョルダン)が綴りで、人名だと思いますが辞書では国名ヨルダンとなっています。

ジョルダン式日照計は電気配線も無く取り扱いが簡単なので、現在でも農場などでは使用されています。外観は黒い茶筒のようなもので、計器の土台は緯度を調整できるようになっており、緯度により計器の傾きは異なりますが、地物の影響を受けない陽当たりの良い場所に、中心を真南に合わせて設置します。計器には両サイドにピンホールがあり午前は東側から光線が入り、午後は西側から入射するようになっています。感光紙*は陽が沈み暗くなってから交換します。日照があると感光紙に線状に記録されます。日没後に記録紙を取替えて水洗し乾燥すると、光線により感光したところは青色に浮き出て、その他の感光剤は洗い流されて白色になるので読み取り保存できます。

※感光紙 気象台や測候所には暗室があり、暗室で赤血塩とクエンサン鉄アンモンを混ぜ合わせて感光液を作り、日照計用紙に塗り乾燥させると黄色になります。日照用紙は時間と10分目盛りのグラフになっており、日照のあった時分が時系列で読み取れます。

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